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用語集

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=emacs21&node=Glossary"
"texi/emacs21/用語集"へのコメント(無し)

ASCII印字文字(ASCII printing character)
ASCII印字文字には、 アルファベット、数字、空白、 `!@#$%^& *()_-+=|\~` {}[]:;"' <>,.?/'などの区切り文字が含まれる。

ASCIIコントロール文字(ASCII control character)
ASCIIコントロール文字は、大文字のコントロール版か、 文字`@[\]^_?'のコントロール版のいずれかである。

ASCII文字(ASCII character)
ASCII文字は、ASCIIコントロール文字かASCII印字文字のいずれかである。 see 節 B.5 ユーザー入力の種類

C-
文字の名前のC-は、コントロール(Control)の略である。 see 節 C-

C-M-
文字の名前のC-M-は、コントロール・メタ(Control-Meta)の略である。 see 節 C-M-

Copyleft
copyleft(コピーレフト)とは、プログラムやその他の創作結果を再配布することを 合法的に公に許可を与える旨の告示である。 自由と協調を推進する左派のプログラマはcopyleftを使い、 他人に権力を振いたい右派のプログラマはcopyright(コピーライト)を使う。

GNUプロジェクトで用いているcopyleftは、 GNU一般公有使用許諾書(GNU General Public License)と呼ばれる。 see 節 GNU一般公有使用許諾書。

DEL
DELは、テキストの1文字を削除するコマンドを実行する文字である。 see 節 Basic Editing

Dired
diredとは、ファイルディレクトリの中身を表示し、 ディレクトリ内のファイルを操作して『ディレクトリの編集』を可能にする Emacsの機能である。 see 節 AC. ディレクトリエディタdired

ESC
ESCは、METAキーがないキーボードで、 メタ文字を入力するためのプレフィックスとして利用する文字である。 (SHIFTキーのようにキーを押し下げたまま別の文字を打ち込む) METAキーと違い、普通の文字キーを打ち込むようにESCキーを打ち込むと、 つぎに打ち込んだ文字に(ESCキーが)適用される。

HELP
HELPとは、C-hF1を指すEmacsの名前である。 どのような選択枝があるかを調べたり、コマンドが何をするかを調べるには、 いつでもHELPを押せばよい。 see 節 G. ヘルプ機能

Inbox
inboxとは、 オペレーティングシステムが配達するメイルを収めるファイルである。 rmailは、inboxからrmailファイル《参照》にメイルを移動する。 rmailファイル内のメイルは、明示的に消さない限り、恒久的に保存される。

M-
文字の名前の中のM-は、METAの省略形であり、 任意の文字に付くことが可能な修飾キーの1つである。 see 節 B.5 ユーザー入力の種類

M-C-
文字の名前の中のM-C-は、 コントロール・メタ(Control-Meta)の略であり、 C-M-と同じ意味である。 METAキーがない端末では、 コントロール・メタ文字を打ち込むには、 ESCを打ち込んでから該当するコントロール文字を打ち込む。 see 節 C-M-

M-x
M-xは、Emacsコマンドを名前で呼び出すために用いるキー列である。 これにより、キー列にバインド(束縛)されていないコマンドを実行できる。 see 節 F. 名前でコマンドを実行する方法 (2004/01/15)

MULE(ミュール)
MULEとは、マルチバイト文字《参照》の機能を用いて非ASCIIテキストを 編集するEmacsの機能を指す。 see 節 R. 国際化文字集合の使い方 (2005/09/19)

Regexp
「正規表現」を参照。

RET
RETは、Emacsにおいて、 テキストに改行を挿入するコマンドを実行する文字である。 ミニバッファ《参照》においては、ほとんどの引数読み取りの完了にも使う。 see 節 Return

rmailファイル(Rmail File)
rmailファイルは、rmailがメイルを保存するために使用する 特別な形式のテキストを収めたファイルである。 see 節 AB. メイルの閲覧rmail

S式(Sexp)
S式(sexpは「s-expression」の短縮形)とは、 Lispのテキスト形式における基本的な文法単位であり、リストかLispのアトムである。 Emacsには、S式を操作する数多くのコマンドがある。 「sexp」という用語は、Lisp以外の言語に対しても一般化され、 構文則で認識可能な式を意味する。 see 節 Sexps

termscriptファイル(Termscript File)
termscriptファイルには、Emacsが端末に送ったすべての文字が記録される。 Emacsの再表示のバグを追跡するために使う。 指示しない限りtermpscriptファイルは作成されない。 see 節 AE.9 バグの報告 (2004/03/29)

WYSIWYG
WYSIWYGは、「What you see is what you get」(見たとおりを得る)の略語である。 Emacsでは、一般に、文字ファイルの編集にはWYSIWYGを提供する。 エンリッチ(enriched)モード(see 節 U.11 整形済みテキストの編集)では、 テキスト整形情報を含むファイルの編集にもWYSIWYGを提供する。

アボート(Aborting)
アボートとは、再帰編集《参照》から脱出すること。 コマンドC-] (72)M-x top-levelはこのために使う。 see 節 AE.7 中断とアボート (2004/03/29)

アルト(Alt)
アルトは、キーボードからの入力文字に付く修飾ビットの名前である。 アルト文字にするには、ALTキーを押し下げたまま文字を打ち込む。 このような文字は、Alt-(普通は縮めてA-)で始まる名前になる。 (多くの端末にはALTと刻印したキーがあるが、 実際にはMETAキーとして働く。) see 節 Alt

アンドゥ(Undoing)
アンドゥとは、編集過程で(時間的に)まえに存在していたテキストをもとに戻して、 以前に行った編集の効果を逆向きにすることである。 see 節 D.4 変更をアンドゥする(もとに戻す) (2004/03/28)

一次セレクション(Primary Selection)
一次セレクションとは、Xのセレクション《参照》の一種であり、 アプリケーション間でテキストを転送するために Xの数多くのアプリケーションが用いるセレクションである。

Emacsのキルコマンドは、一次セレクションを設定し、 ヤンクコマンドは、適切ならば、一次セレクションを用いる。 see 節 H.8 削除とキル (2005/03/20)

ウィンドウ(Window)
Emacsでは、フレーム《参照》を複数のウィンドウに分割し、 各ウィンドウにはつねに1つのバッファ《参照》の内容を表示できる。 Emacsの画面の利用法に関する基本的なことがらについては、see 節 B. 画面構成。 ウィンドウの使用法を制御するコマンドについては、see 節 P. 複数のウィンドウ (2004/03/23)

ウィンドウの削除(Deletion of Windows)
ウィンドウの削除とは、画面からウィンドウを除去することである。 空いた場所を埋めるように他のウィンドウが延びる。 削除したウィンドウは二度ともとに戻らないが、 それで実際のテキストが失われるわけではない。 see 節 P. 複数のウィンドウ (2004/03/23)

上書きモード(Overwrite Modes)
上書き(overwrite)モードは、マイナモードである。 このモードが有効であると、 普通のテキスト文字は、ポイント直後に押し込まれるのではなく、 ポイント直後の既存のテキストを置き換える。 see 節 AE.1 マイナモード(minor mode)

エコー(Echoing)
エコーとは、(エコー領域に)表示することでコマンドを 受理したことを伝えることである。 Emacsは1文字のキー列をけっしてエコーしない。 2文字以上のキー列の場合、打ち込みに間を置くとエコーする。

エコー領域(Echo Area)
エコー領域は、画面の最後の行であり、コマンドの引数を表示したり、 問い合わせたり、(エラーメッセージを含む)簡素なメッセージの表示に使われる。 メッセージはバッファ`*Messages*'に保存されるので、 あとから見ることもできる。 see 節 B.2 エコー領域

エラー(Error)
現在の状況ではEmacsコマンドを実行できないときに、エラーが起きる。 エラーが起きると、コマンドの実行は (コマンドが何か別のことをするようにプログラムされていない限り)止まり、 Emacsはエラーメッセージ《参照》を表示してエラーを報告する。 すでに打ち込んだ文字は捨てられる。 そして、Emacsは他の編集コマンドを読める状態になる。

エラーメッセージ(Error Message)
エラーメッセージとは、ユーザーが(バッファの最後にポイントがあるのに、 ポイントよりうしろのテキストをキルするなどの)実行不可能なことを要求したときに、 Emacsが表示する1行のメッセージである。 エラーメッセージはエコー領域に表示されベルが鳴る。

エレクトリック(Electric)
通常は自己挿入《参照》と定義されていて、現在のメジャーモード《参照》では 別のものにも再定義されているような文字を、エレクトリックであるという。 たとえば、プログラム言語用のメジャーモードでは、特定の区切り文字を 自己挿入に加えて、行を字下げし直したり、空行を挿入するように定義する。

大文字小文字変換(Case Conversion)
大文字小文字変換とは、 テキストの大文字を小文字に変換すること、あるいは、その逆に変換することである。 大文字小文字変換のコマンドについては、see 節 U.6 大文字小文字変換コマンド

押し下げイベント(Down Event)
「ボタン押し下げイベント」の略。

カーソル(Cursor)
カーソルとは、挿入や削除が行われるポイント《参照》と呼ばれる位置を 表す画面上の矩形である。 カーソルは、ポイントのうしろにある文字の前景か背景にある。 「ポイント」のことを意味して「カーソル」ということが多い。 see 節 Basic Editing

改行(Newline)
バッファ内の文字Control-Jは、テキストの行の終りなので、 改行と呼ばれる。 see 節 Newline

カスタマイズ(Customization)
カスタマイズとは、Emacsの動作を少々変更することである。 変数(see 節 AE.2 変数)を設定したり、 キー列をリバインド(再束縛)する(see 節 AE.3.1 キーマップ)ことで カスタマイズを行うことが多い。

括弧の対応付け(Balance Parentheses)
Emacsは手動でも自動でも括弧を対応付けられる。 手動対応付けは、対応した式のあいだを移動するコマンドで可能である(see 節 V.2 リストとS式)。 自動対応付けは、挿入した括弧に対応するものを点滅したり、 強調表示することで可能である(see 節 Matching Parens)。

カレントバッファ(Current Buffer)
Emacsのカレントバッファとは、 ほとんどの編集コマンドが実行されるEmacsバッファのことである。 任意のEmacsバッファをカレントバッファとして選択できる。 see 節 O. 複数のバッファの使い方 (2004/07/16)

完結キー(Complete Key)
完結キーとは、Emacsが実行する1つの動作を完全に指定するキー列である。 たとえば、 XC-fC-x mは完結キーである。 完結キーは、コマンド《参照》にバインド《参照》されていることで その意味が与えられる。 したがって、Xは、通常、 バッファに`X'を挿入するコマンドにバインドされている。 C-x mは、通常、メイルメッセージを作成するコマンドにバインドされている。 see 節 B.6 キー

関数定義(Defun)
defunは、プログラムのトップレベルにある括弧構造のリストである。 この名称は、Lispプログラムにおいてこのようなリストが、 (関数を定義する)Lisp関数defunの呼び出しになっていることに由来する。 see 節 V.4 関数定義(defun)

間接バッファ(Indirect Buffer)
間接バッファとは、 ベースバッファと呼ばれる別のバッファとテキストを共有するバッファである。 see 節 O.6 間接バッファ (2004/07/16)

キーボード変換表(Keyboard Translation Table)
キーボード変換表とは、 端末からの入力文字コードをキー列を構成する文字コードへ変換する配列である。 see 節 AE.4 キーボード変換

キーボードマクロ(Keyboard Macro)
キーボードマクロとは、Lispプログラムを書かずに、 既存のコマンド列から新たなEmacsコマンドを定義する方法である。 see 節 M. キーボードマクロ (2004/01/12)

キーマップ(Keymap)
キーマップとは、コマンドを起動するキー列のバインディング《参照》を 記録したデータ構造である。 たとえば、グローバルキーマップでは、 文字C-nをコマンド関数next-lineにバインド(束縛)する。 see 節 AE.3.1 キーマップ

キー列(Key Sequence)
キー列(縮めてキー)とは、 1つの単位として意味がある入力イベント《参照》の列である。 キー列が1つの動作を特定するのに十分な長さがあれば、 それは完結キー《参照》である。 十分でなければプレフィックスキー《参照》である。 see 節 B.6 キー

行揃え(Justification)
行揃えとは、指定した幅にちょうど収まるように テキスト行に余分な空白を加えることである。 see 節 Justification

強調表示(Highlighting)
テキストを強調表示するとは、バッファ内の他のテキストに比してめだつように 前景色や背景色を変えて表示することである。

切り捨て(Truncation)
表示画面においてテキスト行を切り捨てるとは、 テキストを表示するウィンドウの右端に収まらない部分を無視することである。 「継続行」も参照。 see 節 Basic Editing

キル(Killing)
キルとは、テキストを取り去り、 あとでヤンク《参照》できるようにキルリングに保存することである。 他のシステムではこれを『カット』と呼ぶ。 テキストを取り去るほとんどのEmacsコマンドは、 削除《参照》ではなくキルを行う。 see 節 H.8 削除とキル (2005/03/20)

キルリング(Kill Ring)
キルリングとは、 最近にキルしたすべてのテキストを保存する場所である。 リングの中にあるキルしたテキストは、いつでも再度挿入できる。 これをヤンク《参照》するという。 see 節 H.9 ヤンク (2005/03/20)

空行(Blank Lines)
空行は白文字だけを含む行である。 Emacsには、バッファ内の空行を操作するコマンドがある。

クォート(Quoting)
クォートとは、文字が通常有する特別な意味を奪うことである。 Emacsにおいてもっとも一般的なクォートは、C-qを使う。 何が特別な意味となるかは、文脈や約束事に依存する。 たとえば、Emacsのコマンドとしての『普通』の文字は、その文字自身を挿入する。 したがって、この文脈においては、特別な文字とは、 (たとえば、DELなどの)文字自身を挿入しない文字のことであり、 クォートすると、特別な文字ではないとして、文字自身を挿入する。 どんな文脈でもクォートが許されるとは限らない。 see 節 Basic Editing

矩形領域(Rectangle)
矩形領域は、与えられた範囲の行の与えられた範囲の桁のテキストから成る。 通常、矩形領域を指定するには、一方の角にポイントを置き、対角にマークを置く。 see 節 H.11 矩形領域 (2005/03/20)

クリックイベント(Click Event)
クリックイベントとは、マウスボタンを押し下げて移動せずに放したときに 生成される入力イベントの一種である。 see 節 AE.3.10 マウスボタンの再定義

グローバル(Global)
グローバル(大域的)というのは、 「現在の環境とは独立であり、実質的にEmacs全体に適用する」ということである。 これは、ローカル(局所的)《参照》とは反対の概念である。 「グローバル」の典型的な利用例は以下にある。

グローバルキーマップ(Global Keymap)
グローバルキーマップ《参照》は、 メジャーモードのローカルキーマップ《参照》により ローカルキーバインドが優先する場合を除いて 有効になるキーバインドを保持する。 see 節 AE.3.1 キーマップ

グローバル置換(Global Substitution)
グローバル置換とは、長大なテキストにおいて、 ある文字列を他の文字列で置き換えることである。 see 節 K.8 置換コマンド (2004/03/27)

グローバル変数(Global Variable)
変数《参照》のグローバルな値は、 バッファ独自に変数のローカルな値を持たないすべてのバッファに影響する。 see 節 AE.2 変数

グローバルマークリング(Global Mark Ring)
グローバルマークリングには、 最近にマークを置いたバッファの系列を記録する。 多くの場合、今までに編集したバッファやタグを探したバッファを 辿り直すのにこのリングを使える。 see 節 H.7 グローバルマークリング (2005/03/20)

グローバル略語(Global Abbrev)
略語《参照》のグローバルな定義は、ローカル《参照》な定義に同じ略語がない すべてのメジャーモードにおいて有効である。 see 節 Y. 略語の利用法 (2004/01/12)

継続行(Continuation Line)
テキスト行がウィンドウの幅より長いと、表示すると画面上では1行を越える。 このようなテキスト行は継続しているといい、 テキスト行に対応する表示行の2行目以降のすべての表示行を継続行と呼ぶ。 see 節 Basic Editing

言語環境(Language Environment)
言語環境を選ぶと、 入力方式《参照》とコーディングシステム《参照》のデフォルトが指定される。 see 節 R.3 言語環境。 これらのデフォルトは、非ASCIIのテキストを編集する人に関係ある。 (see 節 R. 国際化文字集合の使い方 (2005/09/19))。

現在行(Current Line)
ポイント(see 節 B.1 ポイント)がある行。

現在の関数定義(Current Defun)
ポイントがある関数定義(defun)《参照》。 関数定義のあいだにポイントがある場合には、 現在の関数定義はポイントのうしろにあるものである。 see 節 V.4 関数定義(defun)

現在の段落(Current Paragraph)
ポイントがある段落。 段落のあいだにポイントがある場合には、 現在の段落はポイントのうしろにあるものである。 see 節 U.3 段落

コーディングシステム(Coding System)
コーディングシステムとは、 ファイルや情報ストリームにおいてテキスト文字を表現するための符号化である。 Emacsには、ファイルの読み書き時に、 さまざまなコーディングシステム間でテキストを変換する機能がある。 see 節 R.7 コーディングシステム

構文解析(Parsing)
Emacsコマンドの中には、 編集中のテキストを単語や式として構文解析するものがある。 実際には、単語や式の端をみつける方法を知っている程度である。 see 節 AE.5 構文テーブル

構文テーブル(Syntax Table)
構文テーブルは、単語を構成する文字、括弧のような互いに釣り合う文字などを、 Emacsに教える。 see 節 AE.5 構文テーブル

コマンド(Command)
コマンドとは、Emacsにおいてキーバインディングとなりうるように 特別に定義されたLisp関数である。 キー列《参照》を打ち込むと、実行すべきコマンドを決定するために、 適切なキーマップ《参照》からキー列のバインディング《参照》を探す。 see 節 B.7 キーとコマンド

コマンド名(Command Name)
コマンド名とは、コマンド(see 節 B.7 キーとコマンド)であるLispシンボルの名前である。 M-xを使えば任意のコマンドを名前で起動できる。 (see 節 F. 名前でコマンドを実行する方法 (2004/01/15))。

コメント(Comment)
コメント(注釈)とは、 プログラムを読む人間だけを対象としたプログラム内のテキストであり、 プログラムをロードしたりコンパイルするときには 無視するように特殊な印が付いている。 Emacsには、コメントを作成、整列、キルするコマンドがある。 see 節 V.7 コメントの操作

コントロール文字(Control Character)
コントロール文字とは、CTRLキーを押し下げたまま 打ち込んだ文字のことである。 コントロール文字のなかには独自のキーを持つものもあり、 それらはCTRLを使わずに打ち込める。 たとえば、RETTABESCDELは コントロール文字である。 see 節 B.5 ユーザー入力の種類

コンパイル(Compilation)
コンパイルとは、ソースコードから実行プログラムを作成する処理である。 Emacsには、Emacs Lispコード (see Emacs Lisp リファレンスマニュアル)や Cなどの他の言語で書いたプログラムのファイルをコンパイルするコマンドがある。 (see 節 W.1 Emacs下でのコンパイラの実行 (2004/08/16))。

再帰編集レベル(Recursive Editing Level)
再帰編集レベルとは、コマンドの実行過程において、 ユーザーにテキスト編集を依頼した状態のことである。 このテキストは、コマンドを適用したテキストと同じかもしれないし、 違うかもしれない。 モード行には、角括弧(`['と`]')で再帰編集レベルが示される。 see 節 AD.24 再帰編集レベル (2005/05/07)

再表示(Redisplay)
再表示とは、編集中のテキストの変更に対応するように、 画面上の表示を修正する処理のことである。 see 節 Redisplay

削除(Deletion)
削除とは、キルリング《参照》へコピーせずにテキストを除去することである。 他の手段にはキル《参照》がある。 see 節 Deletion

自己挿入文字(Self-Inserting Character)
打ち込んだ文字自身がバッファに挿入される場合、その文字は自己挿入である。 Emacsでは、特定のメジャーモードを除いて、普通の印字文字や白文字は 自己挿入文字である。

字下げ(Indentation)
字下げとは、行の始めにある空白のことである。 ほとんどのプログラム言語では、プログラムの構造を明らかにするために 字下げを使う習慣がある。 Emacsには、字下げを調整する特別なコマンドがある。 see 節 T. 字下げ

自動詰め込みモード(Auto Fill Mode)
自動詰め込み(auto-fill)モードはマイナモードであり、 挿入したテキストは固定幅の行に収まるように自動的に分割される。 see 節 U.5 テキストの詰め込み

自動保存(Auto Saving)
自動保存とは、Emacsバッファの内容を特別な名前のファイルに保存する 行為のことであり、システムのエラーやユーザーのエラーでバッファが失われても、 情報が消えないようにする。 see 節 N.5 自動保存、不慮の事故に対する備え

主rmailファイル(Primary Rmail File)
主rmailファイルとは、ホームディレクトリにある`RMAIL'という 名前のファイルである。 別のファイル名を指定しない限り、 rmailが届いたメイルを保存する場所である。 see 節 AB. メイルの閲覧rmail

使用禁止コマンド(Disabled Command)
使用禁止コマンドとは、特別な確認なしには実行できないコマンドである。 コマンドを使用禁止にしておくのは、そのコマンドが初心者を困惑させるからである。 see 節 AE.3.11 使用禁止コマンド

ジョブの強制終了(Killing Jobs)
(Emacsの起動などの)ジョブを強制終了するとは、 ジョブの存続を終らせることである。 ジョブ内のデータは、ファイルに保存していなければ失われる。 see 節 C.1 Emacsの終了

白文字(Whitespace)
白文字とは、連続した整形用の文字(空白(スペース)、 タブ、改行、バックスペース)である。

スーパー(Super)
スーパーは、キーボードからの入力文字に付く修飾ビットの名前である。 スーパー文字にするには、SUPERキーを押し下げたまま文字を打ち込む。 このような文字は、Super-(普通は縮めてs-)で始まる名前になる。 see 節 Super

数引数(Numeric Argument)
数引数は数であり、コマンドよりまえに指定してコマンドの効果を変える。 多くの場合、数引数は反復回数を指定する。 see 節 D.10 数引数 (2004/03/27)

スクロール(Scrolling)
スクロールとは、Emacsウィンドウ内のテキストを動かして、 バッファの別の部分が見えるようにすることである。 see 節 Scrolling。

スクロールバー(Scroll Bar)
スクロールバーは、ウィンドウの端に現れる細長い中空の箱である。 ウィンドウをスクロールするには、 スクロールバー内でマウスコマンドを使う。 スクロールバーの機能はXだけで使える。 see 節 Q.11 スクロールバー

図形文字(Graphic Character)
図形文字とは、名称だけでなく絵的な像も割り当てられた文字である。 メタ《参照》でないすべての文字は、コントロール《参照》文字を除いて 図形文字である。 アルファベット、数字、区切り文字、空白が含まれるが、 RETESCは含まれない。 Emacsでは、(通常の編集モードでは)図形文字を打ち込むとその文字が挿入される。 see 節 Basic Editing

正規表現(Regular Expression)
正規表現とは、さまざまなテキスト文字列に一致可能なパターンである。 たとえば、`l[0-9]+'は、 `l'のうしろに1個以上の数字が続いた文字列に一致する。 see 節 K.5 正規表現の構文 (2004/03/26)

整形済みテキスト(Formatted Text)
整形済みテキストとは、編集中に整形情報に従って表示されるテキストである。 整形情報には、フォント、表示色、左右端などがある。 see 節 U.11 整形済みテキストの編集

制限(Restriction)
バッファの制限とは、バッファの先頭や末尾で 一時的に参照不可になっているテキスト量のことである。 バッファにゼロでない制限を課すことを、ナロイング《参照》と呼ぶ。 see 節 AD.20 ナロイング (2005/05/07)

節(Sentences)
Emacsには、節単位に移動したり削除するコマンドがある。 see 節 U.2 文

セルフドキュメント(Self-Documentation)
セルフドキュメントとは、コマンドが何をするものか教えたり、 指定した話題に関係するすべてのコマンドの一覧を提示するEmacsの機能である。 ヘルプ文字C-hでセルフドキュメントを読むことができる。 see 節 G. ヘルプ機能

セレクション(Selection)
Xウィンドウシステムでは、 アプリケーションプログラムが テキストを値とする名前付きのセレクションを指定できる。 プログラムは、他のプログラムが設定したセレクションを読むこともできる。 これは、ウィンドウアプリケーションのあいだでテキストを転送する もっとも基本的な方法である。 Emacsには、一次セレクション《参照》と二次セレクション《参照》に 対処するコマンドがある。

選択する(Selecting)
バッファを選択するとは、 そのバッファをカレントバッファ《参照》とすることである。 see 節 Selecting

前置引数(Prefix Argument)
「数引数」を参照。

相互ロック(Interlocking)
相互ロックとは、 すでに誰かが編集しているファイルを変更しようとすると警告する機能である。 see 節 Simultaneous Editing

挿入(Insertion)
挿入とは、キーボードやEmacs内の他の場所から バッファにテキストをコピーすることである。

タグテーブル(Tags Table)
タグテーブルとは、 複数のファイルに定義された関数の索引の役割を果たすファイルである。 see 節 X.2 タグテーブル

単語探索(Word Search)
単語探索とは、単語の区切りを無視して単語の列を探索することである。 see 節 K.3 単語探索

単語の略語(Word Abbrev)
「略語」の同義語。

探索(Searching)
探索とは、指定した文字列のつぎの出現位置、 あるいは、指定した正規表現のつぎの一致位置へポイントを動かすことである。 see 節 K. 探索と置換 (2004/03/27)

探索パス(Search Path)
探索パスとは、ディレクトリ名のリストであり、 ある目的に使うファイルを探すために利用される。 たとえば、変数load-pathは、 Lispのライブラリファイルを探すための探索パスを保持する。 see 節 W.7 Emacs用のLispコードのライブラリ (2004/08/16)

段落(Paragraph)
段落とは、英文テキストの中程度の大きさの塊である。 段落間を移動したり段落を操作する専用のEmacsコマンドがある。 see 節 U.3 段落

置換(Replacement)
「グローバル置換」を参照。

中断(Quitting)
中断とは、C-g(MS-DOSではC-BREAK)を使って、 打鍵途中のコマンドや実行中のコマンドを取り消すことである。 see 節 AE.7 中断とアボート (2004/03/29)

詰め込み(Filling)
テキストの詰め込みとは、すべての行がほぼ同じ長さになるように、 連続した行のテキストの配置を変えることである。 see 節 U.5 テキストの詰め込み

詰め込み接頭辞(Fill Prefix)
詰め込み接頭辞とは、詰め込みが完了したときに、 各行の先頭にあるべき文字列のことである。 これは詰め込むべきテキストの一部としてはみなされない。 see 節 U.5 テキストの詰め込み

ディレクトリ(Directory)
ファイルディレクトリとは、 ファイルシステムにおいて名前が付けられた集まりであり、 その中にはファイルやサブディレクトリを置くことができる。 see 節 N.8 ファイルディレクトリ

テキスト(Text)
2つの意味がある(see 節 U. 自然言語用のコマンド

テキストの移動(Moving Text)
テキストの移動とは、 ある場所からテキストを取り去り、別の場所へ挿入することである。 テキストを移動するもっとも普通の方法は、 キル《参照》してからヤンク《参照》することである。 see 節 H.8 削除とキル (2005/03/20)

デフォルトディレクトリ(Default Directory)
`/'や`~'で始まらないファイル名を指定すると、 それはカレントバッファのデフォルトディレクトリ相対に解釈される。 see 節 Default Directory

デフォルト引数(Default Argument)
引数のデフォルトとは、特に指定しないときに仮定される値のことである。 引数を読むのにミニバッファを使うとき、 RETだけを打ち込むとデフォルト引数が使われる。 see 節 E. ミニバッファ (2005/05/02)

転置(Transposition)
テキストの2つの塊を転置するとは、 それぞれをもう一方が占めていた場所へ置くことである。 Emacsには、連続した文字、単語、S式《参照》、行を転置するコマンドがある。 (see 節 L.2 テキストの入れ替え)。

同時編集(Simultaneous Editing)
同時編集とは、同じファイルを一度に2人のユーザーで編集することを意味する。 同時編集を検知できないと、一方のユーザーの作業結果が失われる危険性がある。 Emacsは、同時編集が起こるすべての状況を検知し、一方のユーザーに注意を促す。 see 節 Simultaneous Editing

トップレベル(Top Level)
トップレベルとは、Emacsの通常の状態であり、 この状態において訪れたファイルを編集している。 再帰編集レベル《参照》やミニバッファ《参照》に入っていない、 コマンドの実行途中でないならば、トップレベルにいる。 アボート《参照》したり中断《参照》すると、トップレベルに戻ることができる。 see 節 AE.7 中断とアボート (2004/03/29)

ドラッグイベント(Drag Event)
ドラッグイベントとは、入力イベントの一種であり、 マウスボタンを押し下げたままマウスを動かしてからボタンを放すと発生する。 see 節 AE.3.10 マウスボタンの再定義

ドリブルファイル(Dribble File)
ユーザーがキーボードから打ち込んだすべての文字を書き込むファイル。 ドリブルファイルは、Emacsのバグのデバッグ用の記録を作るために使われる。 指示しない限りEmacsはドリブルファイルを作成しない。 see 節 AE.9 バグの報告 (2004/03/29)

名前付きマーク(Named Mark)
名前付きマークとは、レジスタ《参照》であり、 その場所へポイントを移動できるようにテキスト内の場所を記録する役割がある。 see 節 I. レジスタ

ナロイング(Narrowing)
ナロイングとは、カレントバッファのテキストの一部分のみが 編集対象となるように制限《参照》を設けることである。 境界を広げない限り、境界の外側にあるテキストを参照することはできないが、 テキストは存続しているので ファイルへ保存するとバッファの内容すべてが保存される。 see 節 AD.20 ナロイング (2005/05/07)

二次セレクション(Secondary Selection)
二次セレクションとは、Xのセレクションの一種である。 Xのアプリケーションには、 他のアプリケーションとテキストを転送するために二次セレクションを 使うものがある。 Emacsには、二次セレクションを使ってテキストを 転送する特別なマウスコマンドがある。 see 節 Q.2 二次セレクション

入力イベント(Input Event)
Emacsにおいて、入力イベントはユーザーが端末で行った1つの操作を表す。 入力イベントには、文字の打ち込み、ファンクションキーの打ち込み、 マウスボタンを押したり放したりすること、Emacsフレームの切り替えがある。

入力方式(Input Method)
入力方式とは、ASCII文字《参照》の列を打ち込んで 非ASCIIのテキスト文字を入力する方法である。 see 節 R.4 入力方式

ハードコピー(Hardcopy)
ハードコピーとは、印刷した出力のことである。 Emacsには、Emacsバッファ内のテキストを印刷するコマンドがある。 @xref{Hardcopy}。

ハイパー(Hyper)
ハイパーは、キーボードからの入力文字に付く修飾ビットの名前である。 ハイパー文字にするには、HYPERキーを押し下げたまま文字を打ち込む。 このような文字は、Hyper-(普通は縮めてH-)で始まる名前になる。 see 節 Hyper

バインディング(Binding)
Emacsにおいてキー列が意味を持つには、バインディング、 つまり、そのキー列を打ち込むと実行されるLisp関数であるコマンド《参照》が 与えられる必要がある。 see 節 Binding。 カスタマイズでは、文字に別のコマンド関数をリバインド(再束縛)することが よく行われる。 すべてのキー列のバインディングはキーマップ《参照》に記録される。 see 節 AE.3.1 キーマップ

バインド(Bind)
キー列をバインド(束縛)するとは、 キー列にバインディング《参照》を与えることである。 see 節 AE.3.5 キーバインディングの対話的な変更

バックアップファイル(Backup File)
バックアップファイルは、 現在の編集作業を始めるまえのファイルの内容を記録している。 Emacsは、後悔した場合に備えて、変更を見直したり取り消すために 自動的にバックアップファイルを作成する。 see 節 N.3.1 バックアップファイル

バッファ(Buffer)
バッファは基本的な編集単位である。 1つのバッファは編集中の1つのテキストに対応する。 複数のバッファを使えるが、 ある時点で編集できるのはたった1つの『選択した』バッファのみである。 しかし、複数のウィンドウ《参照》を使えば、 同時に複数のバッファを眺めることもできる。 ほとんどのバッファはファイルを訪問《参照》したものである。 see 節 O. 複数のバッファの使い方 (2004/07/16)

バッファ選択履歴(Buffer Selection History)
Emacsは、各バッファがどの程度最近に選択されたかを バッファ選択履歴に記録する。 この記録は、選択するバッファを選ぶのに使われる。 see 節 O. 複数のバッファの使い方 (2004/07/16)

版管理(Version Control)
版管理(バージョンコントロール)システムは、 ソースファイルの複数の版の記録を取っておく。 バックアップファイル《参照》を取っておくよりもずっと強力な方法を提供する。 see 節 N.7 VC(版管理、バージョンコントロール)

反復回数(Repeat Count)
「数引数」を参照。

ファイルの削除(Deletion of Files)
ファイルの削除とは、それをファイルシステムから除去することである。 see 節 N.10 その他のファイル操作

ファイル名(File Name)
ファイル名とはファイルを指す名前である。 ファイル名は相対的か絶対的である。 相対ファイル名の意味はカレントディレクトリに依存するが、 一方、絶対ファイル名は現在どのディレクトリにいるかに関係なく つねに同じファイルを指す。 GNUやUNIXシステムでは、絶対ファイル名は (ルートディレクトリである)スラッシュや (ホームディレクトリである)`~/'や`~user/'で始まる。

ファイル名のかわりに『パス名』という用語を使う人もいるが、 本書では使わない。 単語『パス』は『探索パス』《参照》という用語にしか使わない。

ファイル名のクォート(Quoting File Names)
ファイル名をクォートすると、 `$'、`~'、`:'などの構成要素の特別な意味を抑える。 see 節 N.13 クォートしたファイル名

ファイル名の構成要素(File-Name Component)
ファイル名の構成要素は、あるディレクトリ内のファイルを直接指名する。 GNUやUNIXシステムでは、ファイル名とは ファイル名の構成要素をスラッシュで区切った列である。 たとえば、`foo/bar'は2つの構成要素、`foo'と`bar'から成り、 カレントディレクトリ内の`foo'という名前のディレクトリ内の `bar'というファイルを指す。

ファイルロック(File Locking)
Emacsは、異なる2人のユーザーが同時に1つのファイルを編集し始めたときに、 そのことを告知するためにファイルロックを利用する。 see 節 N.3.2 同時編集に対する保護

ファンクションキー(Function Key)
ファンクションキーは、どの文字にも対応しない入力を送出する キーボードのキーである。 see 節 AE.3.7 ファンクションキーの再定義

フレーム(Frame)
フレームとは、Emacsウィンドウの長方形の集まりである。 Emacsは1つのフレームで始めるがいくつでも作成できる。 各フレームはEmacsウィンドウ《参照》に分割できる。 Xウィンドウシステムを利用している場合には、 すべてのフレームを同時に眺めることができる。 see 節 Q. フレームとXウィンドウシステム

プレフィックスキー(Prefix Key)
プレフィックスキーとは、 より長いキー列の導入部としてのみ機能するキー列である。 C-xは、プレフィックスキーの例である。 したがって、C-xで始まる2文字のキー列は正当なキー列である。 see 節 B.6 キー

プロンプト(Prompt)
プロンプトとは、ユーザーに入力を促すために表示されるテキストである。 プロンプトを表示することをプロンプティングという。 Emacsのプロンプトは、つねにエコー領域《参照》に現れる。 プロンプトを出す例は 引数を読むためにミニバッファ(see 節 E. ミニバッファ (2005/05/02))を使う場合である。 長いキー列を打ち込む途中で間を置いたときに起きる表示も、 プロンプトの一種である。 (see 節 B.2 エコー領域)。

ページ(Page)
ページは、テキストの1つの単位であり、 行の先頭のページ送り文字(ASCIIのコントロールL、コードは014)で区切られる。 Emacsには、ページ間を移動したり、ページを操作するコマンドがある。 see 節 U.4 ページ

変更したバッファ(Modified Buffer)
バッファを保存してから(あるいは、新規作成)以降にテキストを変更した (あるいは、一度も保存していない)場合、 バッファは変更されたという。 see 節 N.3 ファイルを保存する

変数(Variable)
変数とは、任意の値を格納できるLispオブジェクトである。 Emacsには、内部目的の変数もあれば、 値を設定してEmacsのふるまいを制御する (「ユーザーオプション」《参照》として知られる)変数もある。 読者の関心を引くようなEmacsの変数の一覧は、本書の変数索引にある。 変数についての情報は、see 節 AE.2 変数

ポイント(Point)
ポイントとは、挿入や削除を行うバッファ内の場所である。 ポイントは、2つの文字のあいだにあると考えられ、どちらかの文字にあるのではない。 端末のカーソル《参照》はポイントの位置を示す。 see 節 Point
訪問(Visiting)
ファイルを訪問する(訪れる)とは、 その内容を編集できるようにバッファ《参照》に読み込むことである。 see 節 N.2 ファイルを訪問する

補完(Completion)
補完とは、省略された名前からEmacsが自動的に完全な名前に補うことである。 入力として正しいものが既知の場合には、 ミニバッファ《参照》引数に対して補完が行われる。 たとえば、コマンド名、バッファ名、ファイル名である。 TABSPCRETを打ち込むと補完が行われる。 see 節 E.3 補完 (2005/03/24)

保存(Saving)
バッファを保存するとは、 そのバッファで訪問《参照》したファイルへバッファのテキストを コピーすることである。 こうすることで、Emacsでの編集結果が実際にファイル内のテキストに反映される。 see 節 N.3 ファイルを保存する

ボタン押し下げイベント(Button Down Event)
ボタン押し下げイベントは、 マウスボタンが押されるとただちに発生する入力イベントの一種である。 see 節 AE.3.10 マウスボタンの再定義

マーク(Mark)
マークは、テキスト内の位置を指し示す。 マークでリージョン《参照》の端を指し、ポイントでもう一方の端を指す。 ポイントからマークまでのテキスト全体を操作するコマンドが数多くある。 各バッファにはそれぞれ独自のマークがある。 see 節 H. マークとリージョン (2005/03/20)

マークリング(Mark Ring)
マークリングは、以前のマークへ戻りたくなった場合に備えて、 最近の数個のマークの位置を保持する。 各バッファには独自のマークリングがある。 さらに、グローバルマークリング《参照》が1つある。 see 節 H.6 マークリング (2005/03/20)

マイナモード(Minor Mode)
マイナモードとは、他のすべての機能とは独立に オン/オフできるEmacsのオプションの機能である。 各マイナモードには、機能をオン/オフするコマンドがある。 see 節 AE.1 マイナモード(minor mode)

マイナモードキーマップ(Minor Mode Keymap)
マイナモードに属するキーマップのことであり、 マイナモードがオンのときに使われる。 ローカルキーマップがグローバルキーマップに優先するように、 マイナモードキーマップはバッファのローカルキーマップに優先する。 see 節 AE.3.1 キーマップ

抹消(Expunging)
rmailファイルやdiredバッファにおける抹消とは、 事前に削除の印を付けたメッセージやファイルを実際に捨て去る操作である。

マルチバイト文字(Multibyte Character)
マルチバイト文字とは、バッファの数個の場所を占める文字である。 非ASCII文字の個数は256を大幅に超えるので、 非ASCII文字のテキストを表現するためにマルチバイト文字を使う。 @xref{International Intro}。

ミニバッファ(Minibuffer)
ミニバッファは、必要なときにエコー領域《参照》に現れ、 コマンドの引数を読み取るのに使われる。 see 節 E. ミニバッファ (2005/05/02)

ミニバッファ履歴(Minibuffer History)
ミニバッファ履歴は、 それまでにミニバッファ引数に指定したテキストを記録するもので、 同じテキストを再利用するのに便利である。 see 節 E.4 ミニバッファ履歴 (2005/05/02)

メイル(Mail)
メイルとは、コンピュータシステムを介してあるユーザーが他のユーザーへ送った メッセージであり、受け手の都合のよいときに読んでもらう。 Emacsには、メイルを書いて送ったり、 受け取ったメイルを読んだり編集するコマンドがある。 see 節 AA. メイルの送信。 メイルの読み方は、see 節 AB. メイルの閲覧rmail

メイル作成方法(Mail Composition Method)
メイル作成方法とは、 メイルメッセージを編集したり送ったりするための Emacs内で実行できるプログラムである。 Emacsでは何種類かのメイル作成方法を選択できる。 see 節 AA.6 メイル作成方式

メジャーモード(Major Mode)
Emacsのメジャーモードとは、互いに排他的なオプションの集まりであり、 各メジャーモードは特定種類のテキストを編集するためにEmacsの設定を変更する。 理想的には、各プログラム言語ごとに独自のメジャーモードがある。 see 節 S. メジャーモード (2005/03/20)

メタ(Meta)
メタは、コマンド文字に付きうる修飾ビットの名前である。 METAを押し下げたまま打ち込んだ文字に付く。 そのような文字は、 Meta-(普通は縮めてM-)で始まる名前になる。 たとえば、M-<は、METAを押し下げたまま (ほとんどの端末では、SHIFTを押し下げたまま,を打ち) <を打ち込む。 see 節 Meta

メタ文字(Meta Character)
メタ文字とは、メタビットが立っている文字コードである。

メッセージ(Message)
「メイル」を参照。

メッセージの削除(Deletion of Messages)
メッセージの削除とは、メイルファイルから除去する旨の印(削除印)を 付けることである。 rmailファイルを抹消(expunge)《参照》しない限り、 削除したメッセージを復元できる。 see 節 AB.4 メッセージの削除

メニューバー(Menu Bar)
メニューバーはEmacsフレームの最上段にある。 これには、マウスでクリックしてメニューを出すための単語が並んでいる。 メニューバーの機能は、X上でのみ利用できる。 see 節 Q.12 メニューバー

モード行(Mode Line)
モード行とは、各ウィンドウ《参照》のいちばん底にある行であり、 ウィンドウに表示中のバッファの状態に関する情報を与える。 see 節 B.3 モード行

文字(Character)
文字はEmacsバッファの内容を構成する。 see 節 B.8 テキスト用の文字集合。 また、キー列《参照》は、(他の入力イベントを含むこともあるが) 通常、文字から成る。 see 節 B.5 ユーザー入力の種類

文字集合(Character Set)
Emacsでは、特定のアルファベットや文書を表現する 多くの文字集合を使える。 see 節 R. 国際化文字集合の使い方 (2005/09/19)

文字列(String)
文字列とは、Lispのデータオブジェクトの一種であり、文字の列を持つ。 Emacsの数多くの変数は、値として文字列をとることを意図している。 文字列を表すLispの構文では、文字列の始めに`"'があり、 文字列の終りに`"'がある。 文字列に`"'を含めるには`\"'と書き、 文字列に`\'を含めるには`\\'と書く。 改行を含む他のすべての文字は、文字列に含めて書けばよい。 なお、改行を表す`\n'、8進文字コードを表す`\241'のような Cのバックスラッシュ表現も許される。

文字列置換(String Substitution)
「グローバル置換」を参照。

ヤンク(Yanking)
ヤンクとは、以前にキルしたテキストを再挿入することである。 誤ったキルを取り消したり、テキストの移動やコピーに利用できる。 他のシステムでは『ペースト』と呼ぶ。 see 節 H.9 ヤンク (2005/03/20)
ユーザーオプション(User Option)
ユーザーオプションとは、 新たな値を設定してEmacsのカスタマイズを可能にする変数《参照》である。 see 節 AE.2 変数

読み出し専用バッファ(Read-Only Buffer)
読み出し専用バッファとは、変更が許されないテキストを持つバッファである。 通常、Emacsにとって重要な意味を持ったテキストを含むバッファは 読み出し専用になる。 たとえば、diredバッファである。 書き込み禁止のファイルを訪れても、バッファは読み出し専用になる。 see 節 O. 複数のバッファの使い方 (2004/07/16)

リージョン(Region)
リージョンとは、ポイント《参照》とマーク《参照》のあいだにあるテキストである。 数多くのコマンドがリージョンのテキストを操作する。 see 節 Region

リスト(List)
リストとは、おおざっぱにいえば、 開き括弧で始まり対応する閉じ括弧で終るテキスト文字列である。 Cモードや他のLisp以外のモードでは、 言語にとって適切な対応をとる中括弧などの 区切り文字で囲んだものもリストとみなす。 Emacsには、リストにさまざまな操作を行う特別なコマンドがある。 see 節 V.2 リストとS式

略語(Abbrev)
略語とは、バッファ内では別のテキスト文字列に展開されるテキスト文字列のこと。 たとえば、頻繁に挿入する長い句に対して数個の文字から成る略語を定義する。 see 節 Y. 略語の利用法 (2004/01/12)

レジスタ(Registers)
レジスタとは、あとで使えるように、テキスト、バッファの位置、 矩形領域を保持できる名前が付いた場所である。 see 節 I. レジスタ

ローカル(Local)
ローカル(局所的)とは、「特定の文脈だけに影響する」という意味である。 特定の文脈とは、関数の実行、バッファ、メジャーモードなどである。 これは、グローバル(大域的)《参照》とは反対の概念である。 Emacsにおける「ローカル」の用法の例は以下ある。

ローカルキーマップ(Local Keymap)
ローカルキーマップは、特定のメジャーモードで使われる。 現在のローカルキーマップのキーバインド《参照》は、 同じキー列に対するグローバルなバインドに優先する。 see 節 AE.3.1 キーマップ

ローカル変数(Local Variable)
1つのバッファのみに適用される変数《参照》のローカルな値。 see 節 AE.2.4 ローカル変数

ローカル略語(Local Abbrev)
ローカル略語の定義は、特定のメジャーモードが選ばれているときだけ有効である。 そのメジャーモードでは、同じ略語のグローバルな定義に優先する。 see 節 Y. 略語の利用法 (2004/01/12)

ワイドニング(Widening)
ワイドニングとは、カレントバッファの制限《参照》を取り去ることである。 ナロイング《参照》の反対である。 see 節 AD.20 ナロイング (2005/05/07)


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